CO2の排出量を削減し、無騒音のコンクリート製品搬送据付装置によるプレキャストボックスカルバートの搬送・据付台車工法です。
NETIS 掲載期間終了技術 KK-100064-A
特長
- ECO-C・L工法は、CO2を排出しないバッテリーによって作動する無騒音の台車で、ボックスカルバートを搬送・据付する施工方法です。
- 狭隘地、高架下や高圧線などで上空に制約がある場合でも、一箇所の吊降し場所からボックスカルバートを搬送・据付し下水道、水路及び通路を構築することができます。
- 搬送・据付台車は、自走式であり、前後の荷役部が独立して作動するため、微調整ができて高い精度の施工ができる。
- CO2を排出しないバッテリーによって作動する無騒音の台車であり、温室効果ガスの削減、環境への負荷を低減できます。
(新技術活用のメリット〉期待される効果
・自走式とすることで、狭隘地、高架下や高圧線などで上空に制約があるなど、移動式クレーンで直接施工できない現場でも、基礎コンクリートに軌条を設備する必要もなく、一箇所の荷卸し地点からボックスカルバートを搬送して、据付けができます。
・搬送・据付台車はバッテリーによって作動するので、騒音もなく民家密集地や病院、学校、図書館などの公共施設に隣接する現場でも施工でき、CO2も排出しないので、温室効果ガスの削減、環境への負荷を低減できます。
また、バッテリーは夜間の余剰電力により充電するので、資源の有効利用も図れます。
・全長、ホイールベースを短くすることにより、大きな交角、小さな半径の曲線部も搬送、据付けできます。
・前後の荷役部が、油圧によって独立に上下、左右方向に作動することにより、プレキャストボックスカルバートの据付時に上下、左右方向への移動および製品角度も微調整できるので、高い精度で施工できます。
・CO2削減効果ECO-C・L工法よるCO2排出量の削減効果は、ボックスカルバートの質量や現場での施工状況によって異なりますが、移動式クレーン施工と比較して40~60%程度の削減効果が期待できます。
CO2削減効果
ボックスカルバート 1,500×1,500×2,000mm 施工量19基 ラフテレーンクレーン25t使用
作業項目 | 移動式クレーンによる施工 | ECO-C・L工法による施工 | ||||
作業量 | 単位作業あたりの 軽油由燃焼量 |
軽油燃焼量 | 作業量 | 単位作業あたりの 軽油由燃焼量 |
軽油燃焼量 | |
アイドリング | 5.5時間 | 2.5 l/時 | 13.75 l | 1.5時間 | 2.5 l/時 | 3.75 l |
---|---|---|---|---|---|---|
ウインチの巻き戻し (20mの上げ下げ) |
69回 | 0.330 l/回 | 22.77 l | 47回 | 0.330 l/回 | 15.51 l |
ブームの起伏 (30度の起こしと伏せ) |
38回 | 0.110 l/回 | 4.18 l | 27回 | 0.110 l/回 | 2.97 l |
ブームの伸縮 (10mの伸縮) |
4回 |
0.325 l/回 | 1.30 l | 4回 | 0.325 l/回 | 1.30 l |
軽油使用量の合計 | 42.00 l | 軽油使用量の合計 | 23.53 l | |||
CO2排出量 | 110.040 kg | CO2排出量 | 61.649 kg |
軽油1リットルが燃焼して発生するCO2の量は2.62kg
ECO-C・L工法で施工することで、CO2排出量を44%削減出来る
上記表の作業量は実施工において計測した値である