寒冷地の厳しい環境に適応できなったコンクリート構造物はこのようにボロボロになってしまいます。
主な原因としては凍結融解作用による“凍害”そして融雪剤散布による“塩害”が挙げられます。
凍害とは
コンクリート中の水分の凍結膨張によって発生するものであり、長期にわたる凍結と融解の繰り返しによってコンクリートが徐々に劣化する現象のことをいいます。
凍害を受けた構造物は、水分の凍結による体積膨張を吸収しうるだけの空隙がない場合に、その膨張圧でコンクリートにひび割れが生じてしまいます。
コンクリート表面が膠着力(こうちゃくりょく)を失い破砕し剥がれ落ちてしまうこともあります。これはスケーリングという現象です。
そして水分を含んだ骨材が凍結時に膨張し表層付近をはじき出し、クレーター状のくぼみを発生させてしまう【ポップアウト】という現象も凍害の1つです。
凍害とは
寒冷地の厳しい環境に適応できなったコンクリート構造物はこのようにボロボロになってしまいます。
主な原因としては凍結融解作用による“凍害”そして融雪剤散布による“塩害”が挙げられます。
通常コンクリートは、ph=12.5程度の強アルカリ性を持っており、このような強アルカリ性の中では、鉄筋の腐食はほとんど進行しません。
しかし塩分が侵入し、中性化してしまったコンクリートの中では鉄筋の腐食は促進されてしまいます。
鉄筋が腐食すると、体積が膨張しコンクリートにひび割れやはく離を引き起こしたり、鉄筋の断面減少などを引き起こすことにより、構造物の性能が低下してしまいます。
このような現象を塩害といいます。
また、凍結防止材、融雪剤の散布は路面の急激な温度低下を招きます。
このことにより、コンクリート構造物の表面は-20°程度まで冷やされ内部の水分が膨張・収縮し、これを繰り返すことで劣化していくとも言われています。