弊社技術営業チームより、ご提案からご採用になった案件をご紹介します。
技術営業チームは、発注者様、設計コンサルタント様に対し二次製品の設計業務のお手伝いを行っております。
日々の訪問活動以外にも製品のプレゼン活動や、お客様を招いて工場見学なども積極的に行っております。
今回は、<ボックスカルバートとマルチスライド工法>の提案から採用にいたる経緯をご紹介致します。
すでに既設ボックスカルバートが道路を横断している現場にて、設計時に想定していたT荷重より大きい大型車両が頻繁に行き来するようになり、T荷重に対応出来るボックスカルバートを再検討する必要がありました。

現地は交通量が多いことから通行止めをして既設ボックスカルバートを撤去・入れ替えをすることが出来ず、「既設ボックスカルバートを生かし、その中に新規のボックスカルバートを滑り込ませる方法が無いだろうか」とご相談を頂戴しました。
幸い流量も既設より小さい断面になっても問題はありませんでした。
相談を頂いてから現地を確認させて頂き施工出来る工法を考え、横引き工法<マルチスライド工法>をご提案しました。
マルチスライド工法は、基礎コンクリートにレール(不等辺山形鋼)を埋設し、レール面へ鋼球散布ができる粘着剤を塗布し、その上にコンクリート二次製品を配置し、押しや牽引等で滑走させ移動し布設する工法です。

こちらは別の現場での作業状況の写真です。


別製品にはなりますがマルチスライド工法を使用した際のレール上の滑走状況の動画です。
人力もしくはバックホウなどの小型重機で据付が可能です。
提案の際にはマルチスライド工法の断面図等の他、ボックスカルバートの据え置きから敷設までの施工計画立案のお手伝いをし、お客様の不安を解消しました。


工事中の様子です。
ボックスカルバート据付の前作業として、マルチスライド工法のために既設ボックスカルバートの底面部分をはつり、レールを敷設し鋼球を敷設してもらいました。
なお、既設ボックスカルバートが倒れないよう、設計コンサルタント様により支保工を検討しています。

ボックスカルバートの荷下ろしから据付には16tクレーンを使用しました。
施工計画通り片側交互通行で行うことができました。


据付の間、現地に居させてもらいましたが、思っていたよりも交通量が激しく、通行止めができない理由に納得いたしました。
仮設基礎工にボックスカルバートを置いたら、上流側にあるウインチと作業員様の微調整で所定の場所まで製品を寄せていきます。


計4本据付ましたが、ボックスカルバートの据付作業時間としては半日程度で終わることができました。
既設ボックスカルバートと、今回据付けたボックスカルバートの隙間をエアモルタルで充填します。

施工完了です。


施工業者様からは、
「思っていたよりもスムーズに施工ができて驚いた。
また同じような状況の現場があればこの工法(マルチスライド工法)を検討してみたい。」
と、とても嬉しい声をいただくことができました。
製品選定や工法検討などお困りの際には、ぜひお声掛けください。
いつでもお待ちしております!
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