ベースドレーン 技術資料
福川堤防強化工事
記事本編でご紹介した福川堤防強化工事について、採用断面・設計数量・採用までの経緯、および工法の技術的な背景です。
関連情報
工法の基本情報はこちら
「粘り強い河川堤防」の考え方、法面ブロックとの連結パターン、製品の基本仕様は、製品ページおよび以下のコラムで詳しくご紹介しています。本ページでは重複を避け、福川堤防強化工事の実績データと開発の経緯を中心にまとめています。
技術背景
基礎ブロックに作用する力
基礎ブロック(法留工)には、①主働土圧、②越流水によるせん断力、③法面ブロックが法面を滑動する力、の大きく3つの力が作用します。法面ブロックに作用する越流水の流体力が大きいため法面ブロックが滑動し、これを支持する基礎ブロックが大型化して経済性・施工性が低下していました。
そこで「基礎ブロック」と補助工法である「ドレーン工」を連結一体化することで、基礎ブロックの軽量化を実現し、経済性・施工性に優れる断面を構築できるようにしました。
製品構成
部材構成とラインナップ
基礎ブロックは高さ H1000・H700・H500 の3種類を用意しています。ドレーン部の金網は幅4.0mまで0.5m間隔で型式をラインナップしており、現場条件に応じた断面を構成できます。
ラインナップ・重量
| 基礎ブロック高さ | H1000 / H700 / H500 |
|---|---|
| ドレーン金網の型式 | 100型〜400型(幅1.0m〜4.0m/0.5m間隔) |
| 参考重量(H1000) | 819kg / 個 |
| 適用の目安 | 裏法面勾配が3割より急な場合にドレーンが必要 |
工法名・共同開発3社・NETIS登録番号・準拠技術資料・ドレーン材・連結金具などの基本仕様は、製品ページおよびコラムに記載しています。
背景
堤防補強の必要性
令和元年の台風19号災害を受けて、埼玉県内の荒川右岸水系の河川整備計画の点検・見直しが行われました。福川については、河川整備計画のスピードアップと、減災のための対策を検討することが決定済みでした。
地形的な要因として、利根川の水位上昇による福川水門の閉鎖にともなうバックウォーターの影響が挙げられます。
断面
採用断面図
- 裏法面勾配は2割(3割より急な場合にベースドレーンが必要)
- 設計は裏法面全体を覆う形。先行して施工するのは法尻 SL2.0m の範囲(危機管理型ハード対策と同様の規準)
- ベースドレーンの計算は法面ブロックの滑動力を受け持つ条件が最も厳しく、SLが長いほどドレーンが大きくなる
数量
設計数量と施工実績
設計(全体)
L=1,900m ベースドレーン H1000-W3000/1,900個裏法護岸 SL11m × 1,900m ≒ 約20,000㎡
令和7年度 施工済み
L=320m ベースドレーン H1000-W3000/320個裏法護岸 SL2m × 320m ≒ 約640㎡
令和8年度 施工予定
L=320m ベースドレーン H1000-W3000/320個裏法護岸 SL2m × 320m ≒ 約640㎡
法覆護岸工の内訳(施工済み区間)
| 工事延長 | 320m |
|---|---|
| 堤防法肩保護工 | 640m |
| 連節ブロック | 640㎡ |
| ドレーン設置工(控え3.0m) | 320m |
| 植生工 | 2,200㎡ |
| アスファルト舗装工 | 1,280㎡ |
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