新緑に生える赤い柱の建物が立ち並びます。
手前の柳が芽吹いてきました。

中国旅行の思い出写真です、と言っても納得されそうな風景です。
新緑に赤い建物が立ち並ぶ風景は異国観を醸し出していますね。
門の前には四神(玄武・青龍・朱雀・白虎)がお出迎えしてくれます。

入口には中国の城壁を思わせる門がどっしりと構えています。

さらに進むともう一つ門がありました。守礼の門にも少し似ていますか?

東西南北を守る四神がここにも置かれていました。

春の霞で山の景色がかすんでいます。
中国風ですが、ここは日本、新緑に赤い建物が立ち並ぶ風景は異国観を醸し出していますね。
山梨県市川三郷町の大門碑林公園です。

この公園は5年の歳月をかけて作られた、中国の著名な石碑を復元した公園です。
書道のお手本として使われる文字を刻んだ石碑を15基、中国陝西省碑林博物館の監修・制作により復元されています。
拓本体験もできる文字の博物館、書道のテーマパークのような公園です。
通路の両側には池があり、両脇の壁にも文字を刻んだ碑がはめ込まれていました。

本家中国では損傷したり実物が失われているものを復元してあり、書道ファンが泣いて喜ぶ歴代の名碑が並んでいます。
園内には、赤い柱の東屋が幾つも立ち並び、中に建てられた国宝級の石碑を守っています。

文字を刻んだ石碑は表面を透明なカバーで覆われて文字を見やすくするために白く染められていました。
この石碑は、九成宮醴泉銘(きゅうせいきゅうれいせんめい)は、書道を習う人は楷書のお手本として、1500年以上に渡って使われてきました。
刻まれている内容はわかりませんが、きれいな文字です。

石碑毎に文字の雰囲気が異なり、同じ漢字でもいろいろな書き方があるのが良くわかります。

東屋がいくつも立ち並ぶ風景は、まるで中国の宮殿のようです。
その中で珍しい石碑を発見しました。
2mほどの高さの石碑で亀の背中に乗せられています。
石碑名前は「大唐宗聖観記」です。
一見文字がたくさん刻まれた普通の石碑ですね。

この「大唐宗聖観記」は唐時代の三大家の一人、欧陽詢(おうようじゅん)により書かれました。
唐時代(618年~907年)始めに書かれた、隷書と開所が混在した書になっています。
この文字の中に見覚えのある漢字はありませんか?

1879年創刊の朝日新聞の題字と同じ「朝」を見つけました。
碑文をくまなく眺めると、朝日新聞のすべての文字を探すことができます。
案内板によると、朝日新聞の題字はこの石碑から集字したのです。
朝日新聞の題字のルーツこの碑文です。
