今月は、御影石の乱張り平板をご紹介させて頂きます。
現場は、長野県南信地区、大鹿村を流れる塩川堤防沿いの散策路になります。
近くには、あの大鹿歌舞伎の舞台の一つ、『市場神社』や、特産品販売・お休み処の『塩の里』があります。
今回採用頂いた石材は、『中国産御影石 G-612B(グリーングレー) 乱形平板 Φ200~600 x t60mm 天端ビシャン仕上 側面割肌仕上』です。
大鹿村では、”青石”と言う綺麗な緑色した石が取れます。
こちらの青石にちなんで、緑色に近い石と言う事でG612Bをご採用頂きました。
御影石乱張りに関しては、通常、厚み20mm~30mmスラブ材(大きな板状の平板)を現場で職人さん達が割りながら石を整形しながら貼って行きますが、今回の現場は、管理車両や塩の里への搬入車両が通行するとの事で、石厚60mmが条件となります。
その為、現場でスラブ材からの加工が困難な為、中国工場のにてある程度整形して出荷し、施工現場で職人さん達の加工を少なくするようにしました。




しかし、中国工場で割加工をしたといっても、現場での整形加工は一苦労です。まるでジグソーパズルの様に平板を一枚一枚加工してはめて行きます。




割って整形した平板を、追いかけで別の職人さんがモルタルを使って通常施工と同様に貼っていきます。
現場に越しの際は、職人さんの遊び心で制作した、『幸運を呼ぶ四葉のクローバー』も探してみてください。
きっと幸運に恵まれると思います。
職人さん達の ”技術”と”根気”、そして”美的センス”の賜物の現場です。




光の当たり方や、濡れた場合など、環境によって色味が変わり、様々な表情を見せてくれる石です。
今回、2ヶ月間と長い施工期間であり、地元の方々、発注者様、設計者様、業者様、職人さん達と大勢の方々のご協力を頂き無事に完成する事ができました。本当に感謝しております。
大鹿村には、『ろくべん館』、『中央構造線博物館』や、桜で有名な、『大西公園』などなど、多くの見どころがあります。近くにお越しの際は大鹿村に寄って頂き、時間を忘れて静かな自然を満喫頂ければと思います。
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