今回は、『養生時間3時間で車両通行可能な“QT工法”』をご紹介いたします。
養生時間「3時間」で車両通行が可能となり、地域の方々や道路利用者の負担を大幅に軽減する工法です。
また、施工後はブロックの剥離等のリスクを減らし、維持管理負担も大幅に軽減できる点が特徴です。
今回施工させて頂いた場所は、松本市伊勢町通りの歩道部で、旧PARCO様の搬入口を有する乗入れ箇所になります。
【施工前状況】




車道側の平板は経年と搬入車両の負荷により、目地は飛び、剥離して割れてしまっているところも多くあります。
この状態では、歩行者の転倒や自転車のパンクなど、様々な危険が予想される状態でした。
通常のモルタル施工ですと施工日数+養生期間を含めて7~9日程度必要となりますが、旧PARCO様への搬入車両を止める事は出来ず、同じ施工を実施しても経年により同様の状態になる事が予想されるため、短時間の開放が可能で高強度のQT工法をご採用頂きました。
【施工状況】
(1)まず、既存の平板を剥がして古い敷モルタルを斫り、綺麗に基礎を出します。
この際、既存の基礎にクラックや破損が無いか確認します。


(2)ASにて、仕上がりから9cm下がりの路盤を作ります。


※今回、石厚6cm + 敷モル6cm = 12cmと厚かった為、ASを3cm敷き、高さを調整しております。
(3)単粒砕石6号を仕上がりから6cm(石厚み分)下がりで敷き均しします。
※この部分がQT層となります。


(4)単粒砕石の上に直に平板を敷設していきます。


(5)敷設した平板を一部外し、QT剤の注入箇所を確保します。


(6)開口部から、QT材を注入していきます。
充填が終わった箇所に平板を戻していきます。


(7)表面の化粧目地(モルタル)を詰めて完了となります。


(8)“3時間”養生をおいて、朝7時半には現場開放しました。


こちらは、旧PARCO前と同じ日にQT工法を実施した、伊勢町通り沿いの市営駐車場入口になります。


傷みが激しい部分をQT工法にて施工しました。
施工から3時間後には車両の乗り入れが可能となり、駐車場の営業時間にも影響を与えることなく開放しております。
車両の通行が多い箇所では、平板に大きな負荷がかかり、剥離してしまう事が多くあります。
さらに、そのような箇所では長期間の工事が難しく、対応に苦慮されているケースも少なくありません。
車道や歩道の乗入れ部、建物の車寄せ、緊急車両の出入り口、店舗前、商店街など、店舗前や商店街などで、平板の剥離や劣化による修繕をご検討されている場合には、是非一度“3時間”で解放可能な「QT工法」のご検討を宜しくお願いいたします。