FQ側溝は、自由勾配側溝300x300に代わる管渠型側溝です。
自由勾配側溝300x300と同断面で、基礎・インバートコンクリートの打設手間をなくした新製品となります。
同断面のため、繋げて使用することも可能になります。
長野県では標準設計図に自由勾配側溝が入っていることから、自由勾配側溝が標準的に使用されております。
そのため300x300の側溝断面で縦断勾配が十分に取れている現場でも自由勾配側溝を使用する整備事業が多く、可変しない現場でもインバートコンクリートを打設していることが現状でした。
FQ側溝は、自由勾配側溝300x300と同じ断面をしている管渠型側溝のため、インバートコンクリート及び基礎コンクリートを打設する必要がありません。
そのため自由勾配側溝との施工日数を20%程度、コンクリートの養生日数14日含めた場合には70%程度の工期短縮を図ることができます。
FQ側溝の施工フロー
ご採用頂いた現場は、小谷村役場様発注工事の村道千国若栗線になります。
乗鞍温泉スキー場や白馬コルチナスキー場の麓で県内屈指の豪雪地帯に当たる現場になります。
当初施工業者様の方で自由勾配側溝300x300を検討していましたが、スキー場に向かっていく道のため道路勾配も十分に取れていました。
FQ側溝では、基礎コンクリートや手間がかかるインバートコンクリートの打設、目地モルタルが不要となる点にメリットを感じて下さり、ご採用いただきました。
施工前の現場の様子です。
既存のU型側溝からの改修となりました。
L=20m弱ほど製品を敷設していただいたときの様子です。
床掘後は、基礎砕石工、敷モルタル工のあとに側溝を敷設するだけで施工完了です。
インバート調整をする必要がないため置くだけで作業が完了します。
製品同士の連結部は接続面に貼ってある止水パッキンを使用しているため、従来工法で必要だった目地モルタルの充填も不要になります。
豪雪地帯で冬場は除雪車が頻繁に稼働します。除雪車の邪魔にならないようにと、グレーチングの使用ができませんでした。
そのため通常より管理桝の数を増やし、FQ側溝管理桝の蓋にはFXスリットタイプの蓋を使用し表面集水を取る形をご提案しました。
施工業者様からは、基礎コンクリートとインバートが不要なので、面倒な型枠の設置や生コンクリートに気を使わずに済み、工程を省略できたことで工期短縮にもなり楽だった、と評価を頂きました。
300x300の側溝断面のとき、FQ側溝をぜひともご検討いただきたく思います。
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