粒良脇トンネルは、下伊那郡下條村睦沢の国道151号にあるトンネルです。
令和2年から建設工事が始まり、令和5年12月16日に供用が開始され、開通式と竣工式が同村で行われました。
国道151号は飯田市を起点として愛知県豊橋市へと至る道路で、三遠南信地域を南北に結ぶ広域的な幹線道路であるとともに、緊急輸送道路に指定され、災害発生時の広域的な応急対策活動を支える重要な路線となっています。
旧トンネルでは昭和39年に供用された後、幅員が狭くて監査路を撤去するなどして車道幅員を確保していましたが、大型車同士のすれ違いができず、交通のネック箇所として早期改良が求められていました。
新しい粒良脇トンネルは、旧トンネルより車道の幅員が広がっており、大型車同士のすれ違いが困難だった問題が解消されました。
新たに開通するトンネルの入り口部分、ブロック積で発注となった箇所にブロック積職人不要・工期短縮の観点からアスザックの省力化ブロック『クイックブロック』を採用いただきました。
クイックブロックは0.5m2の省力化ブロックであり、専用の吊金具を用いて施工をします。
ブロック上下部分に小さい穴が設けられており、そこにガイドピンを置くことでズレ止め防止や位置決めの目安になり、ブロック据付作業の工期短縮化を図ることができます。
間知ブロックと同程度の壁厚のため、現地で加工・切断いただき、必要形状に沿って形をそろえていただくことが可能です。
施工いただいた業者様は、以前からこのブロックを使用いただき、製品の機能・特長もしっかり掴んでくださっていた為、カーブの箇所や折れ点部分の処理もとてもきれいに仕上げていただきました。
隔壁・小口部分には『小口止ブロック』を使っていただき、クイックブロックと同じバイコン製品な為、景観に統一感が出ています。
また、今回の現場では、SLが5m近くになる為、足場を設け、安全でスムーズな作業で施工いただき、2023年12月16日に無事にトンネル開通を迎えました。
今回のブロック積の施工面積は約406m2でした。
概算ではありますが、数値上でも約13日ほどの工期短縮となっております。
(※日当たり標準作業量ベースであり、実際の日数とは異なります。)
近くを通行される機会があれば、ぜひ新粒良脇トンネルの入り口に注目してください。
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